虫歯治療の基本その（Ⅲ）従来のメタルインレー充填法について。
2023/03/04
今回は虫歯治療の時に金属インレーを詰める治療法についてお話を進めます。
奥の歯の虫歯を除去した所に出来た空間に何を詰めるかですが、今までは殆ど型を採り、模型上で製作したメタルの鋳造体を口の中にセメントでつける治療法が主体でした。日本全国でも、世界中でもこれがポピュラーな治療として今も行われています。
しかしこれは虫歯の再発が起こる可能性が有り、最先端の虫歯治療法では無くなりました。詰めた金属と歯との境目から細菌が侵入して虫歯が再発するケースがままあるからです。この境目は顕微鏡で見ればおそらく微妙な隙間があり、殊に年数を経ると金属が少し変形し、隙間が大きくなります。インレーの下で虫歯が進行すれば水等に凍みて気になりますが、神経を取った歯に虫歯が再発しても全くそのサインがありませんし、歯の奥の方に進行しても全く分かりません。そしていつかインレーが自然に外れ、内部で根の方向に虫歯が大きく拡がっているのを時々拝見します。ここまで進むと歯を保存するのが難しく、抜歯に繋がる時もあります。これがとても怖いのです。
以上の理由で当歯科医院ではこの治療法を採用していません。これより遥かに優れた治療法があるからです。これはそれなりの技術と経験が必要で、当医院はこの最先端の治療法のみ行っています。
成城学園前 鈴木歯科医院
