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入れ歯をする際の唾液過多の原因と対策完全ガイド

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入れ歯をする際の唾液過多の原因と対策完全ガイド

入れ歯をする際の唾液過多の原因と対策完全ガイド

2025/03/30

唾液が止まらず、会話中に気まずい思いをしたことはありませんか。入れ歯を装着した途端、口の中に唾液がたまりやすくなり、飲み込みづらさや口の粘つきに悩まされる方は少なくありません。中には総入れ歯にしてから外出が不安になった人と話すのが億劫になったと訴える方もいるほど、日常生活に支障をきたすケースもあるのです。

とくに高齢者では、加齢による自律神経の変化や嚥下機能の低下により、唾液の量や性質が変わりやすくなります。

この記事では、唾液が過剰に出る原因や、総入れ歯と部分入れ歯での違い、不適合な義歯による影響までを解説します。さらに、セルフケアでできる対策や、診療予約前に確認しておくべきポイント、実際に唾液の悩みを解決した方の体験まで網羅的に紹介しています。

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鈴木歯科医院は、患者様一人ひとりに合わせて、最先端のハイレベルな治療を提供しております。​特に、痛みが少なく外れにくい総入れ歯の作製を得意としており、快適な食生活をサポートいたします。​また、虫歯治療や根管治療、インプラント治療にも力を入れ、できるだけ歯を保存することを心がけています。​定期的な口腔ケアを通じて、患者様の健康維持に努めております。

鈴木歯科医院
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住所〒157-0066東京都世田谷区成城6丁目4−13 成城フルールビル 4F
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目次

    入れ歯で唾液が増える理由とは

    唾液は単なる口の中の水分ではなく、私たちが健康を維持するうえで非常に重要な役割を果たしている体液の一つです。成人の1日に分泌される唾液の量は平均して1000〜1500mlといわれており、これは安静時でも自然に分泌され続けています。この唾液を分泌しているのが唾液腺で、耳下腺、顎下腺、舌下腺といった大唾液腺と、小唾液腺と呼ばれる細かな組織が存在しています。

    唾液の主な機能には、消化補助、口腔内の自浄作用、抗菌作用、咀嚼の潤滑、味覚の伝達、そして歯の再石灰化などが挙げられます。とくに、口腔内の乾燥を防ぎ、口内の健康バランスを保つ働きは高齢者の健康維持において非常に重要です。唾液の分泌は自律神経によって調整されており、交感神経と副交感神経のバランスによってその量や性状が変化します。

    副交感神経が優位な状態ではサラサラとした透明な唾液が多く分泌され、これは主にリラックス時や睡眠中などに見られます。一方で、交感神経が優位になると粘性のあるネバネバした唾液が出やすく、ストレスや緊張時に多く見られます。このような唾液の性質や分泌量の変化は、体調や心理状態、食事や水分摂取の状況など様々な要因によって左右されます。

    また、唾液分泌を担う唾液腺の活動は加齢によって徐々に低下しやすく、これによりドライマウスのリスクが高まる一方、何らかの刺激によって過剰に唾液が分泌されるケースもあります。たとえば義歯やインプラントなどの装着物が新たな刺激となり、唾液腺を活性化させてしまうことがあります。

    以下に唾液腺の構成とそれぞれの役割を整理しました。

    唾液腺名 主な場所 分泌される唾液の性質 主な役割
    耳下腺 頬の上部 サラサラした漿液性 消化酵素アミラーゼの分泌、咀嚼補助
    顎下腺 顎の下 混合性(漿液+粘液) 口腔内の潤滑、抗菌作用
    舌下腺 舌の下 粘液性 粘膜の保護、飲み込み補助

    唾液の分泌には神経系の他にも、咀嚼や味覚刺激、匂い、さらには感情反応(怒りや緊張、驚き)も関わっており、非常に繊細なメカニズムが働いています。入れ歯を装着することでこれらの神経系に影響を与える場合、分泌量が一時的に変動することは珍しくありません。

    唾液は私たちの口腔環境だけでなく、全身の健康と密接に関係しています。そのため、唾液分泌に異常が生じた際には、その背景にある身体的・神経的要因を正確に把握し、専門的な対応をとることが重要です。

    入れ歯を新たに装着すると、多くの人が唾液が増えた気がする口の中が常にベタつく飲み込みづらいなどの違和感を訴えます。これは決して稀な症状ではなく、口腔内にとって異物である入れ歯が粘膜や神経に刺激を与え、唾液腺の働きを活性化させているために起こります。

    入れ歯が唾液を刺激する主な要因には、以下のようなものがあります。

    要因 説明
    異物感 入れ歯はあくまで人工物であり、自然の歯や口腔粘膜とは異なる素材で構成されています。そのため、粘膜が過敏に反応しやすく唾液腺に刺激を与えてしまうことがあります。
    粘膜との接触刺激 入れ歯が口の天井部分や頬粘膜、舌下部などに継続的に接触することで、機械的な刺激が加わります。これは特に装着初期に多く見られ、唾液の分泌が一時的に増加する原因になります。
    不適合な入れ歯 入れ歯が口腔にしっかり適合していない場合、たとえば浮き上がりやズレがあると、その度に余計な刺激が粘膜に加わります。これが持続すると、唾液腺の過活動を招きます。
    入れ歯の素材や厚み 一部の人にとって、素材の違いや厚みが違和感の原因になり、唾液腺への無意識の反応が起こることがあります。特に総入れ歯の場合は面積も広く、より影響が大きくなります。

    これらの刺激によって一時的に分泌される唾液は、多くの場合サラサラしたものです。しかし中にはストレスや不安が重なることでネバネバした唾液が分泌され、口腔内が不快に感じられることもあります。これは入れ歯による刺激が、自律神経系に作用しているためと考えられています。

    こうした唾液の増加は一過性である場合がほとんどですが、入れ歯の形状やフィット感が原因で慢性的な刺激になっている場合は、再調整や再製作が必要になることもあります。特に高齢者や唾液腺の感受性が高い方は、小さなズレでも過敏に反応してしまうため、専門的な診断が不可欠です。

    唾液が多すぎるサイン

    唾液は口腔内を潤す大切な体液ですが、必要以上に多く分泌されると日常生活に支障をきたすことがあります。とくに唾液が止まらない、寝ている間によだれが垂れる飲み込みがうまくいかないといった症状は、ただの違和感として放置するのではなく、体からの異常信号として捉えるべきです。特に高齢者の場合には誤嚥や誤飲といった重大な健康リスクにも直結するため注意が必要です。

    唾液が多すぎる状態は、医療的には流涎症とも呼ばれ、意識して唾液を処理できない状態を指します。通常は無意識のうちに嚥下反射によって自然に飲み込まれますが、その機能が低下していると唾液が口に溜まり、外に垂れてしまいます。この現象は幼児期や神経障害を持つ方、高齢者に多く見られるものですが、入れ歯の装着による異物刺激や口腔筋の機能低下が重なると、さらに唾液のコントロールが難しくなります。

    実際に唾液が止まらないと訴える方の中には、枕が濡れている会話中によだれが垂れる食事のときにむせやすいといった具体的な悩みを抱えるケースが少なくありません。これらの症状が出ている場合、以下のようなサインが見られます。

    状態 説明
    寝ている間に口から唾液が漏れる 筋肉や神経の働きが弱まっている可能性がある
    日中でも頻繁に唾液を拭う仕草をする 唾液の自発的な処理が追いついていない状態
    飲み込みづらさがある 嚥下機能の低下や筋機能の障害を示唆している
    むせやすい 誤嚥の初期兆候であり、早期対応が求められる
    人前での会話や外出を避けるようになる 社会的・心理的な影響も深刻化しやすい

    とくに気をつけたいのが、唾液の性質の変化です。透明でさらっとした唾液であっても、分泌量が多すぎれば不快感を引き起こします。反対に、粘性の高い唾液が分泌されている場合は、口腔内の乾燥やストレス反応が関与している可能性もあります。このような唾液の性状と量の変化は、神経のバランスや筋肉の協調運動がうまくいっていない証拠であり、歯科医師や耳鼻科医の診察が推奨されます。

    入れ歯の種類別に見る唾液トラブルの傾向

    唾液トラブルの原因は単に入れ歯を入れたからと一括りにできるものではありません。実際には総入れ歯と部分入れ歯とで、唾液の増加や粘性変化のメカニズムが異なり、それぞれの構造や装着環境によって唾液腺の刺激の度合いも変化します。この違いを理解することが、適切な対処と快適な義歯生活の第一歩になります。

    総入れ歯とは、すべての歯を失った後に装着するもので、上顎または下顎全体を覆う構造になっています。このため、接触面積が広く、口腔粘膜への圧力や摩擦が部分入れ歯に比べて強くなりがちです。これが唾液腺を物理的に刺激し、唾液の過剰分泌を引き起こす一因となります。特に装着初期では顎の動きや話す際の舌の動きに連動して義歯が動くことがあり、異物感や不安感を感じることで神経系が活性化され、自律神経を介して唾液腺が刺激されやすくなります。

    一方、部分入れ歯は歯が一部残っている状態で使う義歯で、残存歯にバネやクラスプを掛けて固定します。この構造上、粘膜との接触面積は総入れ歯ほど広くありませんが、残っている歯や歯茎に強い力が加わることで、咀嚼時に違和感が生じたり、圧迫感が持続することで唾液腺が慢性的に刺激を受ける場合があります。加えて、クラスプのかかる歯の動揺や歯周病の悪化が唾液の質を変える要因となり、ネバネバした唾液の分泌を誘発することもあります。

    唾液の性質や量が変わることで、口が乾いている気がするのに実際は唾液が多い常に喉の奥に唾液が溜まっているように感じるなど、主観と実際の症状が一致しないこともあり、誤った対処がされやすい状況も見られます。

    以下は、総入れ歯と部分入れ歯における唾液トラブルの傾向を比較した表です。

    義歯の種類 唾液の量の変化 主なトラブル 特徴的な刺激要因 備考
    総入れ歯 急激に増えることが多い 異物感、むせやすい、喉詰まり感 粘膜との広範囲な接触、密閉感 下顎の不安定性に注意
    部分入れ歯 やや増える傾向 ネバネバ感、味覚の違和感、歯周炎の悪化 バネによる歯茎刺激、咬合の乱れ 残存歯の健康状態が影響

    こうした症状は、初期段階では体の自然な順応反応であり、時間の経過とともに落ち着いていくこともありますが、もし数週間経っても改善しない場合や、逆に悪化しているように感じる場合は、必ず歯科医師に相談する必要があります。特に総入れ歯の下顎義歯は動きやすく、舌や頬の筋肉による影響も受けやすいため、細かな調整が非常に重要です。

    義歯の種類によって唾液トラブルの発生頻度や質が変わることを理解し、ただの唾液が多いという一面的な見方ではなく、自分が使っている義歯の特徴と照らし合わせた対応が求められます。

    唾液過多をやわらげる入れ歯と生活習慣の改善法

    唾液が止まらない、飲み込みづらい、口の中が常にベタつくといった唾液過多の症状は、入れ歯のフィット感や形状によって改善する可能性があります。歯科医師による専門的な調整は、唾液腺への不必要な刺激を抑え、自然な唾液バランスを取り戻すための大切な過程です。

    唾液の分泌量が急に増える背景には、入れ歯による粘膜や神経への持続的な刺激が関係しています。特に、装着初期や長期間使用している入れ歯の場合、咀嚼時の圧力が一点に集中しすぎることで唾液腺が過剰反応を起こしやすくなります。こうした状態が続くと、異常な唾液の分泌や吐き気、ネバネバ感につながり、日常生活の質が著しく低下してしまいます。

    歯科医院で行う唾液コントロールのための入れ歯調整では、以下のようなポイントを重点的に見直します。

    調整項目 説明 唾液への影響
    咬合のバランス調整 上下の歯の接触状態を再調整し、顎関節や咀嚼筋への負担を軽減 咬合異常が解消されることで神経の刺激が減少し、唾液の過剰反応を抑制
    粘膜との接触圧調整 入れ歯の裏打ち部分の厚みや形状を微調整 接触刺激の緩和により、唾液腺の反応が落ち着く
    唾液が溜まりにくい形状設計 唾液の排出経路を考慮した入れ歯の湾曲や排出口の工夫 口腔内の唾液停滞を減らし、不快感の軽減に効果的
    義歯の表面研磨 入れ歯の表面を滑らかに整えることで異物感を軽減 神経過敏を鎮め、唾液の分泌反応を緩和

    調整には精密な検査が必要であり、治療用義歯を使用して実際の咀嚼や会話を再現しながら検証するケースもあります。このような診断工程を経て製作される入れ歯は、単に見た目や噛める機能だけでなく、神経や唾液腺への影響まで考慮されており、総合的な快適性を重視した設計が可能です。

    特に高齢者や神経疾患を持つ方の場合、自律神経の働きが不安定になっていることが多く、わずかな刺激にも過敏に反応してしまう傾向があります。こうした背景をふまえ、刺激を最小限に抑えた個別設計の義歯が重要視されています。

    まとめ

    唾液が止まらない、ネバネバして気持ち悪い、入れ歯をつけるたびに口腔内が不快になる。そんな悩みを抱えている方は少なくありません。とくに総入れ歯や部分入れ歯を使用している方の多くが、唾液の量や性質の変化に戸惑いを感じています。厚生労働省が行った歯科疾患実態調査でも、入れ歯装着後に違和感を覚える人のうち約4割が唾液過多を訴えているという結果が出ています。

    入れ歯が粘膜や神経に与える刺激、異物感による自律神経の反応、さらには加齢による嚥下機能の変化まで、唾液過多の原因は複数重なって起こります。総入れ歯か部分入れ歯かによっても唾液トラブルの傾向は異なり、症状に応じた対処が必要です。不適合な入れ歯の使用を続けると、唾液の異常だけでなく、顎の痛みや口腔トラブルのリスクも高まるため、早期の調整や再製作が重要になります。

    この記事では、唾液が過剰になる原因から、実際の患者への対応例、そして生活習慣でできるセルフケアまでを幅広く解説してきました。さらに、オンライン相談やWEB予約を通じて気軽に診療へつながる方法も紹介しています。唾液過多は様子を見ようで済ませると、結果的に誤嚥や会話障害など大きな問題に発展する可能性もあります。

    私たちが大切にしているのは、症状そのものではなく、その背景にある日常の不安を丁寧に受け止めることです。唾液が止まらない原因を正しく知り、信頼できる歯科医師とともに適切な一歩を踏み出せば、日々の暮らしは確実に変わります。この記事をきっかけに、少しでも心が軽くなったなら、ぜひ行動に移してみてください。それが、あなたの口腔の健康だけでなく、生活全体を快適にする第一歩になるはずです。

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    よくある質問

    Q.入れ歯を使うようになってから唾液が止まらず、外出中も不快です。調整だけで改善されることはありますか?
    A.入れ歯が粘膜や唾液腺に過剰な刺激を与えている場合、義歯の調整だけで唾液の過剰分泌が落ち着くケースは少なくありません。とくに入れ歯のフィット感が悪いと、神経や筋肉に無意識の緊張が生じ、分泌が過剰になる傾向があります。歯科医院では咬み合わせの調整や裏打ち材の再設計により刺激を軽減する対応を行っており、症状の改善につながることが多くあります。早めの来院が快適な口腔環境の維持に重要です。

    Q.唾液がネバネバして気持ち悪いのですが、入れ歯との関係はあるのでしょうか?
    A.ネバネバした唾液は、入れ歯による異物感や口内乾燥、唾液腺への断続的な刺激が原因になることがあります。とくに総入れ歯の場合、クッション材やポリグリップなどの安定剤を使っていると、唾液と混ざって粘性が増すケースもあります。歯科医師による義歯の適合確認や粘膜の状態チェックにより、症状が緩和される可能性があります。口腔内の乾燥やストレス、食事内容も影響するため、生活習慣の見直しと合わせて対応するのが理想です。

    Q.唾液が多くて眠れません。歯科で相談してもよい症状なのでしょうか?
    A.唾液が止まらない、寝つきにくいという症状も歯科で相談可能です。とくに義歯の装着後に発生した場合は、粘膜への接触や神経への軽度な圧迫が関係していることがあり、歯科医師による診療が有効です。また、ストレスや筋機能の低下など、歯科以外の要因が関与しているケースもあるため、症状が長引くようであれば歯科医院から専門医への紹介も含めた対応が検討されます。初診時には問診と視診を通じて適切な方法を案内してもらえます。

    Q.入れ歯を固定する安定剤は、唾液過多を悪化させることがありますか?
    A.安定剤には唾液と反応して粘着性を高める成分が含まれており、使用量や使い方によっては口腔内の違和感や唾液の滞留を引き起こすことがあります。特に厚く塗布しすぎると、粘膜に過剰な刺激を与えてしまい、唾液の分泌量が増えることがあります。必要以上の使用は避け、症状が続く場合は安定剤に頼らず義歯の調整で安定させる方法を選ぶのが安心です。歯科医院では患者の口腔環境に合った適切な使用方法を指導してくれます。

    医院概要

    医院名・・・鈴木歯科医院
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