前歯部と臼歯部との２症例の感染根管治療です。

最初の症例の術前画像ですが、上の前歯の歯茎が腫れています。前医で神経の治療を受け、そのあと痛みも引きませんでした。根管内に細菌が感染しているようです。

術前のレントゲン写真です。虫歯が進行して前医で２本の歯の神経を除去されたようですが、根管内に細菌が残って、根尖性歯周炎を起こしていたようです。歯にラバーダムを装着し、マイクロスコープ（実態顕微鏡）下で精密に根管内を無菌化する処置をしました。

根管治療の術後のレントゲン写真の画像です。根管内を拡大・洗浄して、無菌化した後に薬剤でここを密封して充填しました。術前の痛みと腫れとは消失したので根管治療は終わりました。一回一時間の治療で患者様は２回通院されました。

別の症例の術前のレントゲン写真です。画像中央の大臼歯ですが、金属インレーの下で深い虫歯再発が進行していました。歯髄腔まで感染して根管（神経の管）にまで及んでおり、ここが細菌の格好の培養地になっていました。根管内で細菌が培養されているので痛みの症状があります。ここを無菌化する治療をしました。

術後のレントゲン写真です。細菌で汚染されていた根管内を拡大・消毒して無菌化しました。最後にここを薬剤で根尖部まで正確に充填して根管治療は終了しました。一回一時間の治療を３回の通院で終りました。根管治療は虫歯治療とは全く診療内容が異なり、難易度が高く、成功率を高めるには経験と技術が求められます。